包囲は包囲される側が作ってしまいがち、という例
2021.12.10 ばくぼんさんとの対戦
ばくぼんさんと言えば包囲、包囲と言えばばくぼんさんということで当然ピラミッド(ばくぼんさん)が包囲する側、バイパー(パワポ)がされる側
スタート時
バイパーは端にこそいるものの、まだまだどうとでもなる状況。
悪手① バイパーの横投げ
端からの横投げは直に当てる確信が無い場合、恐らくしない方がいい。特にこの盤面で、この後ピラミッド側が逃げ道に困る状況に陥る可能性はかなり低い。むしろバイパーの方が逃げ道が色々制限されてきそうな状況下で、バイパーから相手に当たりもしないボムを投げるのは、「これを使って自分を攻めてください」と言っているようなもの。ピラミッドの方が投げたボムに距離的に近く、触ってずらしに行きやすい(ボムの所有権がある)というのもポイント。今回の場合この投げたボムが直接詰みに関わったわけではないが、そもそも投げのモーションの間動けず、生きやすい中央に向かうのが遅れるのも大きな痛手となる。
悪手②バイパーの十字路への投げ
基本的に先ほどの横投げと同じ理由で悪手。ただし、一応バイパーの考えとしては、投げから蹴りで中央に2個並んだボムに誘爆してデスサイズによるカウンターを見ていた(下図のイメージ)。
ただし、これはカウンターとしても狙いが鋭くなく、当たる見込みが低い上に、最大の問題として誘爆が間に合わない(そもそもデスサイズにならない)。実戦では実際に間に合わず、投げたボムと蹴ったボムの2つが残り、どちらもバイパー側に逆に圧をかける形になってしまった。誘爆技を狙って誘爆しなかった際のリスクは意外と大きいことがある。
端と中央を潰すピラミッド
ピラミッド側の2個置きから2個目に置いたボムを裏投げ→1個目のボムを2マス上の十字路にキックストップという無駄の無い動き。これでバイパーは中央と端の列で自由に動けなくなった(下図に黄線で示した列)。上にキックしたボムを既にあるボムと同じ列ではなく、2列下の中央に近いところで止めているのも効果的で、逆に上まで進めてしまうと、バイパー側の動きの選択肢が増え、逃げきる確率が上がりそうに感じられる。攻撃の際に場のあちこちのボムを安直に繋げたくなるものだが、そこをあえて繋げないことで逆に包囲を作りやすくなる。
バイパー側の話をすると、右にボムを蹴って上に進んだ時点で決定的に位置取り不利(詰みが近い)となったと思われる。蹴った後に下に進んで通路の溜まったボムを下に溜め蹴りしたり、盤面左側で細々と活路を見つけていけば、まだ挽回できたかもしれない。
包囲の完成
一応目押し起爆パンチで生き残る手段はギリギリまであったかもしれないが、それができるためには早い段階から大体包囲の完成形も予測できていなくてはならず、そんな人はそもそもこんな形にしないように努力するのが普通である。
こうして見ると「こんなに自分で自分の首を絞めるような動きをするものかね?流石に下手すぎじゃね?」という印象を持たれるかもしれませんが(まあ下手ではあります)、見ていると結構多くの人がかなり似たような悪手を打ちがちのようです。特に実力差がある相手に「なんとか反撃しなきゃ!」と思ってパンチやら投げやらをブンブン打ってると全部それが自分に跳ね返ってくるというのがあるあるですね。
この試合から半年経って、自分もこの時よりは改善しているかもしれませんが、まだまだ無駄な投げなどはやってしまいます。もっともっと感覚を洗練させていかねば。。
もっと悪手依存度の低い、ばくぼんさんの好手がぎっしり詰まったような包囲についても取り上げていきたいなあ。また今度。